もともと新海監督のファンだったので、前回の『星を追う子ども』に続いてまた作品に参加することができて、嬉しかったです。タカオは、十五歳のわりに、ストイックで大人。最初に「『秒速5センチメートル』の主人公より前向きです」という説明を受けたんですが、そこでニュアンスはつかめたので、あとは監督が求めるものに応えながらやってきました。新海監督の特徴でもあるモノローグは難しくもあったのですが、やっていてすごく楽しかったですね。ファンの方にとっても、今回の作品は「これぞ新海作品」というものになっていると思います。そのうえで主人公もヒロインもまた新しくて、いろんな葛藤がありながらも前に進んでいく話です。言葉も絵も本当にきらきらしていて、お客さんそれぞれが違うところで心つかまれるような作品だと思います。